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これまでの解説では、手球の中心を撞くという事を前提に話を進めてきました。
では、手球の上や下を撞くとどうなるのでしょうか?
まず、下の図を見て下さい。

これは、手球の中心を撞いた所を横から見た図です。
図の様に、中心を撞かれた手球は、しばらく無回転で滑走した後にラシャとの摩擦によって、前進回転が生まれます。
その後、手球は滑るのでは無く、ラシャの上を転がっていきます。

次は、手球の上を撞いた場合です。
図の様に、撞き出した瞬間から手球には前進回転が加わっています。
しかし、この場合、最初はキューによって手球に強烈な前進回転が与えられているので、手球が転がるスピードよりも速く前進回転しながら、滑走していきます。そしてこれも摩擦によってだんだん回転速度が落ちてきて、最終的に手球はラシャの上を転がります。

次は、手球の下を撞いた場合です。
図の様に、撞きだしてからしばらくは、キューによって手球に逆回転が与えられて、バックスピンが掛かった状態で手球は、滑走していきます。そして、摩擦により逆回転がだんだんと無くなっていき、無回転でほんの少しだけ滑走した後、前進回転で転がっていきます。

メモ 今までの解説で手球の上を撞くとか下を撞くとか言いましたが、その手球の付く位置の事を撞点(どうてん)と言います。
使い方は、撞点を中心より1タップ(12〜13mm)上げるとか言うように使用します。

注意!手球の中心以外の撞点を撞く時は、タップが滑り易くキューミスしやすいので、毎回タップにチョークを塗る癖をつけましょう!
また、いくらチョークをつけても、あまり手球の端を撞きすぎるとタップが滑ってキューミスになります。
この限界は、撞き方やストローク(キュー切れとか言いますが)によって変ってくるのですが、一般的に中心から8割程度までが限界とされています。
一度、思い切って上や下を撞いてみて自分の限界を知りましょう!
 
 


さて、これまでに手球の動きを説明しましたが、一体これに的球が絡むとどうなるのでしょうか?
これは、的球に手球が当たった時の手球の状態で変わってきます。手球の上を撞いたから、こう動くとか下を撞いたからこう動くというものでは有りません。
だから、最初に各撞点の手球の動きを先に解説したのです。
では、とりあえず100%の厚み(手球・的球・ポケットが一直線)で撞いた時、的球にヒットした後の手球の動きを説明して行きます。下の図を見て下さい。

的球はセンタースポット上にあります。つまり的球は、上下のサイドポケットを結ぶ直線上にある訳です。
手球も、上下のサイドポケットを結ぶ直線上にあります。
さて、手球の位置から的球を上のサイドポケットに狙った時に、手球が各状態からヒット後どう動くのかを説明していきます。

手球の中心より下を撞いて、手球が無回転滑走している状態で的球にヒットした場合、手球はイメージボールの位置に停止します。

手球の上を撞いて、手球が前進回転滑走状態で的球にヒットした時、手球はイメージボールの位置に一旦止まって、的球を追い掛けるように動き的球と同じ上のサイドポケットにポケットに落ちます。

手球の下を撞いて、手球が逆回転滑走状態で的球にヒットした時、手球はイメージボールの位置で一旦止まると、的球とは逆の方向(手前)に戻ってきて、下のサイドポケットに落ちます。

手球の上下何処を撞いても、手球が前進回転で転がっている時に的球にヒットすると、手球はの時とは違いほとんどイメージボールの位置で止まる事無く、ゆっくりとしたスピードで的球を追い掛けるように動きます。(力加減によっては、手球は上のサイドポケットに落ちます。)
 

次に手球が何故そのような動きをするのか、説明していきす。

手球が無回転滑走している時に的球に当たると、100%の厚みで当たっている為に手球の持っている前進する力が全て的球に移ります。
この時手球は、無回転の状態ですので、その場に止まる事になります。
これを、ストップショットと言います。また、下の撞点を弱いショットで撞いて手球を止めるショットを殺し球と言います。

手球が前進回転滑走状態で的球に当たると、先ほどのように前進する力は、全て的球に移ります。
しかし、この時前に進むスピードよりも速い前進回転で滑走してきた為に、一旦その場で空回り(スピン)した後、摩擦によって手球自体の前進回転で前へ勢い良く進みます。
これを、フォローショットまたは、押し球と言います。

手球が逆回転滑走状態で的球に当たった時も、前進する力は、全て的球に奪われます。
この時、的球には逆回転が掛かっていますから、しばらくその場で空回りした後に、摩擦によって手前に戻ってきます。
これを、ドローショットまたは、引き球と言います。

手球が前進回転で転がっている時に的球に当たると、前進する力はすべて的球に奪われます。
この時手球には、転がってきた為に前進してきたスピードと同じ速さの前進回転が残っています。
しかし、この回転は非常に緩いのでほとんど空回りする事無く的球を追い掛けるように前に進みます。
これも、一応フォローショット押し球と言います。
 


撞点を上げ下げする際の注意点

上や下の撞点を撞く時に注意する事は、キュー先だけを上げたり下げたりしない事!
下の写真の様にブリッジから上げたり下げたりして下さい。
 


撞点・上

撞点・中心

撞点・下

あとは、ショットの際にキュー先が上がったり下がったりしない様に気を付けて、一気にキューを撞き出します。
フォローショットかドローショットのどちらか一方だけが出来ない場合のほとんどは、実際にキューを撞き出す時にキュー先が上がったり下がったりしている事が多いのです。
その時は、ブリッジをもっと手球に近づけるか、最初からキュー先だけを上や下にずらしておく方法があります。
しかし、長い目でみると、最初の内にストロークそのものを直す必要があります。
また、押しも引きも両方上手く出来ないという人は、ストロークが悪い事が原因です。
ほとんどの場合、力を入れ過ぎたりした為にキュー出しがスムーズで無かったり、フォロースルーが取れていなかったりして手球にキレイな回転を与える事が出来ないのです。
また、引けない、押せないと力んでしまっては、余計押せなくなるばかりかシュート力まで落ちてしまうので、注意が必要です。
練習する時は、手球と的球を離して十分にフォロースルーを取っても2度撞きの心配が無い様にしておきます。
そして、フォロースルーが完全に終了するまでキューを加速させ続ける感じで、バックスイングが終わってからフォロースルーまで一気にキューを撞き出します。
いくらフォロースルーを長く取っても、タップが一瞬しか手球に接していないのでは、意味が無いのです。
ですから、タップが長い時間手球に接する様に、タップが手球にヒットした後もキューが加速する必要があるのです。
決して、力で手球を押したり引いたりしている訳では無いのです。
 

フォローショット・ドローショットの練習
前述までの真っ直ぐの配置でフォローショット・ドローショットの練習をしましょう!中心を撞いたストップショットの時と同じ様に近い球から徐々に遠い球を練習する様にしましょう。今まで出来ていた事が撞点を上げたり下げたりした事によって目の錯覚が起こり入らなくなってしまうかもしれません。その様な時には、もう1度最初の基本に立ち返り全ての事に注意をして練習してみましょう。この段階で修正すべき事は、今のうちに全て修正しておいた方が後々困らないと思います。
最終的には、センターショットでフォローショットでは手球を的球が落ちたポケットに、ドローショットでは対角線上の手前のポケットに手球がスクラッチする程度のフォローショット・ドローショットが出来る様に頑張りましょう。何回も言う様ですが力ではありません。力が入り過ぎると十分なキュースピードが出ないのでキレイなフォローショット・ドローショットが出来ません。また、細かいコントロールも出来ませんので、肩の力を抜いてキュースピードを上げられる様に努力をしましょう。センターショットの距離でも軽く撞いて十分な押し球引き球が出来る様になって下さい。
 

遠いストップショットと殺し球
前述の様に真っ直ぐな球でも手球と的球の距離が遠いと手球の中心を撞いただけでは、手球に押し球がかかってしまう事が分かります。試しにセンターショットを真ん中の撞点で撞いて見て下さい。手球は、的球に当たった後少し前に転がって止まる筈です。手球と的球の距離がセンターショット程あれば手球の滑走状態は終わり前進回転が掛かってしまっているのです。ですから手球と的球距離が離れてる場合は中心より少し下の撞点を撞いて丁度無回転滑走状態の時に的球にヒットさせてあげる必要があるのです。ストップショットと言うのは基本で後々も重要になってきますので、センターショットやもっと遠い距離でも確実にストップショットが出来る様に色々な距離の球を練習してストップショットを身に付けて下さい。
また、一般に殺し球と呼ばれる弱いストップショットも後々役立つと思いますので、今の内に練習しておくと良いでしょう。
という事で今の時点では、様々の距離の真っ直ぐの球を様々な力加減でストップショット出来る様に撞点を細かく替えながら数を撞いて覚えていってください。

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